乗り物酔い

乗物酔いを避けるための生活の知恵

乗物酔いは耳の奥にある前庭迷路に加えられた刺激(加速度)によって起こるので、常日頃よりこの前庭迷路を刺激して鍛練すると乗物に強くなる。
スケート、ジェットコースター、体操、ブランコなど加速度の強いものならなんでもよい。積極的に身体を動かして加速度に対する耐性を獲得しよう。

また車に乗った場合には重心に近いところに位置するように心掛ける。バスならばエンジン部分より三席程離れた座席がよい。下を向かないように気をつけて楽な姿勢で座る。

目の前をかすめて通る近景は注視しない。動きの少ない遠景を眺めるかあるいは目をつぶると効果がある。tヮんlつんこの乗物酔いの予防薬(鎮章剤という) が見つかったきっかけには、面白いエピソードがぁる。抗ヒスタミン剤の登場した頃、じんま疹治療で通院していたおばあさんの話を、担当していた医師が見逃さなかったことから始まる。

おばあさんはいつも汽車で通院していたのだが、元来、汽車の動揺ですぐむかつくたちだった。それがじんま疹の治療を受け出してから平気になった。すなわち、使用した抗ヒスタミン剤ベナドリールという薬の思いがけない効果とわかったのである。
薬にはいろいろあるけれども頑固な乗物酔いの人には4日前と前日の2回、メイロン(7%重曹水) 五50mlを静脈注射することをお勧めする。これは前庭部の耳石に作用して動揺に対する感覚を鈍くするといわれていて、薬だけでは効果の充分でない人に有効である。

乗車30分前に飲む

このように酔い止めの薬は抗ヒスタミン剤を主剤としたものが多い。抗ヒスタミン剤を用いることにより、神経の感受性を緩慢にするのが目的である。そのために、眠気が出ることもあり、ドライバーや機械を操作する人などは服用にあたって充分な注意が必要となる。

酔い止め予防薬は通常、服用してから30分ぐらい過ぎてから効く。したがって、酔う人はあらかじめ車に乗る30分ぐらい前に服用する必要がある。よくあることだが、酔い始めてから、あわてて服用しても、あまり効かない。

乗り物酔い予防薬

自律神経失調症の一種

音を聴く耳は、外耳、中耳、内耳に分けられている。
内耳には蝸牛、三半規管、耳石器などの小さな器官が収納されていて、側頭骨の骨の中に埋没した状態になっている。乗物酔いは、この小さな器官である三半規管と耳石器前庭器官が、乗物の発進・停止・急カープ・振動などの上下左右に起こる加速度(速度の変化)によって刺激されて、自律神経刺激症状を起こした、いわば加速度性自律神経失調状態である。

特に、神経質な人、貧血の人、肝臓や胃腸の弱い人、過労、睡眠不足の人は、乗物酔いにかかりやすい。一度乗物酔いを経験すると「また酔うのではないか」と自己暗示をかけることになり、乗物酔いにかかりやすい傾向がある。
乗る前に飲んで予防、乗ってからでも効くものも(乗り物酔い)

消毒薬

消毒薬のいろいろ

微生物を殺す薬剤には次のような特性が要求される。

  1. 比較的短時間にあらゆる病原微生物を死滅させる効力があること。
  2. 有効濃度で皮膚、粘膜を刺激損傷せず、吸収毒性もないこと。
  3. たんばく、血液、その他の爽雑物で不活性化されない。
  4. いろいろな環境条件下に曝露されても安定性があり効力が持続する。

残念ながら、これらの条件を全部満足させてくれる消毒薬は今のところ、ない。メーカーによりいずれも一長一短があるのである。代表的な消毒薬としては、グルタラールなどがある。

この中で微生物殺減作用の強いものは、グルタラールと次亜塩素酸ナトリウムで、長時間使用するとあらゆる微生物を殺滅することができる。病原微生物の中で一番抵抗性の強い細菌芽胞にはグルタラールの2% 液あるいは次亜塩素酸ナトリウムの1一% 液に浸漬し、3時間以上の接触が必要とされている。

だが通常の細菌を消毒するのであれば十分間の浸漬で滅菌可能とされている。グルタラールと次亜塩素酸ナトリウム以外の、消毒剤は、細菌芽胞に対してほとんど無力と考えていただきたい。

B型肝炎ウィルスで汚染された血液の附著した手指の消毒には水道の流水と石鹸で該部を洗い流し(3~5分間)、消毒用エタノールまたはイソジンで清拭する。

ヒビテン、オスパンなどは家庭で最もよく使われている消毒剤である。手、皮膚の消毒には一般に、消毒用エタノール、イソプロパノールがよい。ヨードチンキ、希ヨードチンキは皮膚からの浸透性が強いため、手術前の皮膚消毒に使用する。切り傷、粘膜の消毒にマーキュロクロム液(2% ) が多く使われたが、チメロサール同様、水銀化合物のため水銀公害問題以来姿を消しつうつある。