幼児の胃腸病

幼児の食あたり

幼児は、おとなと違って食べ物に対して節制やわきまえがないため、往々にしてブレーキがきかなくなる。食事を食べずにお菓子や果物ばかり食べたり、寝る前に冷たい飲み物を飲んだりして、胃腸に悪く、消化不良を起こすもとを仕込んでいる。

また、夏には寝冷えをするし、冬は風邪から下痢を起こすことがよくある。幼児は、病気になると進行が早いので、食中毒や胃腸障害で発熱したら、医師の診断を仰ぎ、適切な治療を受けなければならない。

子供特有の怖い病気は多い。しかし通常の食あたりの場合には、絶食と安静を守りながら用量を説明書でよく理解して、適量の胃腸薬を飲ませるとよい。
まず消化剤の配合されたものにはタカヂア錠がある。5歳前後の小児ならば1回1錠で消化不良、食べすぎなどの場合によい。

ワカ末錠は塩化ベルベリンが主剤で下痢を止めるにはよく使われている。

同じような下痢止めには大正止瀉薬小児用がある。

乳酸菌製剤としては新ビオフェルミンS細粒%83%B3S%E7%B4%B0%E7%B2%92/がある。

整腸剤として昔から使用されたもので、軽い下痢、食あたりによい。ミヤリサンアイジAは、宮入菌末にビタミンが配合された顆粒状の薬剤で、幼児の軟便、緑便などの消化不良に有効である。

子供が何度も吐いた場合

幼児期、学童期には、しばしばいわゆる自家中毒がみられる。この病気はある日突然にはじまり、嘔吐を繰り返す。アセトン血性嘔吐症の病名がつけられているようにケトン血症、ケトン尿を伴う。

これは嘔吐によって起こった代謝の失調を意味しているが、嘔吐の止まらない場合には脱水症状が強くなり、輸液をしなくてはならないので、医師の診断、治療にまかせるべきである。水やお茶が飲めて安静にすれば吐かなくなる程度の症状ならば、家で寝ているだけで自然に治る場合が多い。

幼児の便秘を治療する場合に注意すべきこと

幼児の便秘には、町粁般的に下剤を用いず浣腸をする。乳児では、果汁などで便通を調整するのが一般的なやり方だが、急性腸炎などで発熱している時は、浣腸をして直腸付近の便の性状を見ておくとよい。

イチジク浣腸などがある。グリセリンを含み、腸管の嬬動を高めるように働く。