慢性腸炎

絶食すればほとんどの症状はおさまる

慢性腸炎は、急性腸炎の再発による腸の病変のくり返しで起こったり、急性腸炎を治しきらずに放置しておいたために移行する場合もある。

このほかに、腸内に寄生虫が住みついて腸粘膜に害を与えるために慢性的な炎症を起こす場合もある。慢性腸炎にかかると下腹部が張ったように感じ、時として痛みもあるが、一番やっかいなのは便通の異常である。

特に夜中とか早朝の下痢を訴えることが多い。これに対する治療としては、絶食するのがよい。1日絶食すれば大体止まる。絶食してもなお下痢が続く時には次に挙げる整腸剤を服用すると同時に、先に述べた消化性潰瘍の食餌療法を実行し、日常生活での無理な事柄、すなわち精神的肉体的ストレスを避けることも心掛けていただきたい。

整腸剤としては、新ビオフェルミンS新ラクトーンAヤクルト整腸薬などがある。いずれも乳酸菌製薬である。

乳酸菌は腸内の水素イオン濃度( ぜを正常に維持し、腸内細菌草の異常を改善する働きをもっている。腸内が正常な細菌叢になると、炎症も回復する。また乳酸菌製薬は連用しても副作用はない。安心して飲める。