皮膚の老化

皮膚をいつまでも若く保つための三大条件

皮膚は常に外界にさらされていて物理的、化学的な外来刺激を受け続けている。皮膚の老化に影響を与える因子としては、

  1. 遺伝的支配によるもの
  2. 全身的な疾患などの内因的要素
  3. 外因的要素である栄養、環境、精神的ストレス

などが指摘されている。
皮膚の老化を止めることはできないが、老化を促進しないように心がけることが、肌の若さを保つ秘訣になる。次の3つを心がけていただきたい。

  1. 直射日光を避ける
  2. 皮膚老化の最大の敵は直射日光に1% の割合で含まれている紫外線である。この紫外線の線量も、フロンガスそのほかの影響で紫外線を吸収する役割を持つオゾン層が破壊されて増加の傾向にあるといわれている。

    地球環境を守るためにも私たちはオゾン層の破壊防止に協力しなければならない。海水浴に行って直射日光に曝されると、数時間後には皮膚が赤くなって日焼けが始まる。数日後には赤くなった紅斑はだんだんと消えて褐色の色素沈着に置き換わってくる。

    同時に皮膚の角質層も厚くなる。紫外線の傷害を少なくするための防御反応が起きたわけである。このような紫外線の傷害を繰返し受けている顔、腕、手背、頚部ではそばかすやしみができてくる。

    われわれ日本人では皮膚のメラニン色素が多いのでそれ程問題にされていないけれども、紫外線に曝され続けると遺伝子がたたかれて皮膚癌の発生することもある。
    直射日光は極力避けるように心掛けよう。紫外線を遮断するために顔や腕などに塗るサンケア用品が市販されている。自分の肌にあった化粧もかなり効果がある。

  3. 皮脂膜を大切にしよう
  4. 皮膚は脂質と汗(水分)とが混合して乳化した状態の皮脂膜で被覆されている。皮脂膜は、皮膚の最外層の角質層を保護してその剥脱を防ぎながら、皮下組織より拡散してきた水分の蒸発を抑え、角質層に柔軟性を与えてひび、あかぎれにならないように予防をしている。
    大切な皮脂膜であるけれども時間の経過とともに、ほこり、細菌による汚染が進む。更には皮脂膜の脂質成分も空気中の酸素や日光によって過酸化脂質へと変性する。

    この過酸化脂質が皮膚の細胞の老化あるいはメラニン色素の形成に関与しているといわれているので、ほこり、細菌とともに早く取除く必要がある。洗顔、入浴、石鹸、洗顔クリームが必要となる。石けん類は脂性肌用(男性に多い)と乾性肌用に分けられている。

    皮膚が乾燥してかさかさになる冬場にはひびやあかぎれができてくる。保湿効果のある尿素を含むウレパール、ヒルドイド軟膏がある。最近は、保湿効果の高い物質(ヒアルロン酸、水溶性コラーゲン、レシチン、スクワラン)を含む外用剤も市販されている
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  5. 日常生活での常識的な健康法を守る
  6. 睡眠、食事、運動並びに節酒、禁煙、精神的ストレスを避けるなど、健康的な日常生活を続けることが大切。日常生活で無理なことを続けると顔や肌が荒れてくる。

虫刺され

虫に刺されたら一刻も早く塗り薬で手当てをしておく

虫刺されは虫の種類にもよるが、初期の手当てが大切で、赤く腫れたらすぐ抗ヒスタミン剤にカンフル、メントール、サリチル酸メチル等の鎮痒剤の入っているウナコーワ
をつけると虫刺されの痒みも炎症も止まる。

腫れのひどい時は殺菌消毒剤アクリノール液(0.1% )で冷湿布すると炎症がとれる。虫刺されが何回も続くうちに虫の毒によってアレルギー性になって、稀には発熱することもある。虫刺されが1ヶ月も2ヶ月も治らずにいると、そこがいぼ状に硬くなって激しい痒みが起こり、冬の間も治らなくなるものがある。
これを結節性痒疹というが、これには普通に薬を塗っても治らない。

毒蛾による皮膚病には

毒蛾というのは、蛾自身が皮膚を刺すわけではなく、毒蛾とその幼虫である毛虫の粉が皮膚に付着すると起こる。毒蛾やその毛虫の粉というのは細い針のような形をしていて、毒蛾などをたたいたりするとその粉が飛んできて、汗にぬれた皮膚に付着しているうちに刺さってしまうものである。

そのため蜂に刺されたように1ヶ所が大きく腫れるのではなく、蚊に刺されたような赤い丘疹が腕とか頚とかを中心にたくさんできてしまう。発疹ができはじめたら早急に薬剤を塗布する必要があるが、薬を塗る前に一度軽く水で洗い流すと、毒蛾の粉が落ちて被害も少なくなる。

薬は虫刺されの項のものでよいが、刺さった粉の毒液のために数分から数時間中に、局所に激しい痔みを伴って発疹するので、抗ヒスタミン剤、局所麻酔剤、副腎皮質ホルモン剤を配合したアレルギールクリームがその炎症を抑えるので効果的である。

脱毛症

若はげが多い現代人

近年、若はげの人が非常に増えている。若はげは前頭部から頭頂部が薄くなってゆくもので、その部分の男性ホルモン作用によるといわれている。その部位にホルモンが働くと、皮脂腺が活動して皮脂の分泌が多くなる。この皮脂腺が毛根の周囲にあって毛根に作用するために、毛の寿命が短くなって脱毛しやすくなると考えられている。

現在これに対する根本的な治療法はなく、すべて補助的な治療法となっている。昔から脱毛すると洗髪しないほうがいいというような迷信があったが、洗髪はなるべく数多くしたほうがよい。頭に細菌が多くなって頭が臭うようになると、毛根に影響して脱毛が多くなるからである。

皮脂の分泌が多くふけの多い人は、アミノ酸系のシャンプーを用いる。市販の養毛剤もあるが特に効果を感じる人が少ない。

頭が梓くなるとやたら養毛剤をつけたがる人がいるが、それでも効かない時は頭の整髪料、ヘアトニックのような養毛剤といわれるものをすべて中止して経過をみるべきである。というのも整髪料や養毛剤で頭の地肌に接触皮膚炎を起こすことがあるからである。

そして副腎皮質ホルモンを含有したスプレーを使用してみる。痒みもふけも少なくなったら、発毛促進剤を使ってみる。それには血管拡張作用の強いといわれるものが がよい。単に塗るのではなく、地肌を強くマッサージしながらすりこむ必要がある。マッサージだけでも有効である。

円形脱毛症には

ある日突然、頭の一部がまるく脱毛していることがある。大きさは100円硬貨大から鶏卵大くらいまでいろいろである。自覚症状はたいていの場合なく、理髪店その他で初めて発見されることが多い。

ひどくなると円形の脱毛局面が多数できて、ほとんどの頭髪が脱落してしまうことがある。またまゆ毛、わき毛、陰毛など、全身に及ぶこともある。しかし円形脱毛症の大部分は脱毛局面が1ヶ所で、自然に放置しても4~5ヶ月で元に戻るのが普通である。

脱毛局面が多発した時は専門医の治療を受けなければならないが、1ヶ所の場合は局所療法だけで自然に放置した場合の3分の2くらいの期間で治っているケースが多い。

脱毛部の血管は細くなって、局所の栄養障害が起こっているので、その周辺を含めて頭皮のマッサージが必要である。また頭を温かくするために蒸しタオルで1日2~3回蒸すのは、治療を早める結果となる。

円形脱毛症の原因はわかっていないが、末楯神経障害説、ホルモン変調説、アレルギー説などがある。

コーヒー・タバコは髪に悪い!

髪は、血液の変化したもの、血の余りであると近頃では盛んに喧伝されている。髪のためには、食事で血液の状態をよくしてやることも大切である。

ふけ、かゆみ、抜毛など、はげる徴候があらわれたら、海藻、ごま、野菜などを多くとることを心掛ける。そして、カレーライス、コーヒー、タバコはなるべくひかえる。なにしろ髪は1日に0.4ミリも伸びるので、じっくり取り組めば、毛根が死んでいないかぎり、よい結果が出てくるのも早いはず。

6ヶ月を目安に使用する(発毛・育毛薬)

接触皮膚炎(かぶれ)

気がつかないうちにかぶれの原因になっているこんな身近な製品

皮膚炎は皮膚病のうちで一番多く、それだけに種類が多くその全部を披露することはできないので、主なものを取り上げる。かぶれというのは、ある物質が皮膚に接触した場合に起こる皮膚の炎症である。

その原因には、機械的刺激、化学的刺激あるいは、アレルギー反応などがあげられる。日常私たちが気がつかずに接していて、かぶれやすいものというと、主なものはいくつかしらがぞある。
化粧品、コンドーム、白髪染め、ゴム手袋、衣類、ハンドバッグやカバン、革手袋などの革製品、金、プラチナそのほかの材質の指輪・ピアスなどの金属アクセサリー製品をあげれば際限がないほどで、プリムラ・オブコニカ(西洋桜草) などの植物でもかぶれる。いろいろなものがかぶれの原因となっている。このような物質に接してかぶれたものを接触皮膚炎という。

治療は原因を除かなければどうにもならないが、原因を除けても、まずもって1週間~10日くらいは治らない。

治療薬は顔や頸を除けばレスタミンコーワ クリームでも治るが、早く治そうと思えば 、ウナコーワAがある。

皮膚の乾燥が激しい人では一般に軟膏という油性のものを使い、比較的油っぼい人ではクリームを使う。激しいかぶれで、水が出てくるようであれば強力な副腎皮質ホルモン剤であるリンデロン軟膏を使う。

長年同じ製品を使っているから安心しているのであるが、実はこれが1つの落し穴となっている。接触皮膚炎の中に同じものを使っているうちにアレルギー性になるものがあって、使いはじめからかぶれるわけではない。

また年齢的にも、中年を過ぎる頃になると次第に身体の抵抗力が弱ってくるのも原因の1つである。実際、化粧品皮膚炎が多いのは中年からであるが、皮膚の衰えを多数の化粧品でカバーしようとするからであろう。とくに皮膚が敏感で弱い人は、化粧品中の香料の刺激でかぶれることが多い。

かぶれの初期でかゆみで炎症のある時に炎症の個所を冷湿布で冷やすだけで効果がある。また、色黒の女性は化粧品アレルギーに注意したほうがよいといわれている。

化粧品かぶれを起こすと顔が紫色がかった灰色やチョコレート色に見える。例えば茶色のヘアダイを使って頭がかぶれれば、年をとってから白髪染めをしてもかぶれるのである。

水虫

気長に根気よく治癒すれば、水虫は必ず治る

持病にもいろいろあるが、サラリーマン族が一番悩まされるのが水虫。2位の肩コリ、3位の痔、4位の胃炎、五位の腰痛を圧倒的にひきはなしている。主として足の裏、足の指のあいだ、時には手のひらなどに粟粒くらいの水痛ができたり、皮がむけて赤くびらんした皮膚が露出したりする。

水虫はカビの仲間で白癬菌によって起こる。この白癖菌は表皮の角質層、つまり皮膚の一番外側に寄生して起こる。白癬菌は、2~3週間から、しぶといのは3年くらい生きている。

もうひとつ厄介なことは、白癬菌というのは薬剤に対して比較的頑固で死滅しにくく、そのために水虫の薬というのは強い成分をもったものが多い。

皮膚の方が弱いのでかぶれやすくなる。かぶれると、水疱がたくさんでき、水虫に似た症状を示す。水虫の薬を塗れば塗るほど悪化することになる。
そこで問題になるのは、足の裏や手のひらにできた粟粒くらいの水疱がすべて水虫であるかどうかということである。このような部位は、多汗症の人ではしばしばあせもとして水疱ができる(汗癌)ことがあるし、また湿疹でもそうなる場合がしばしばあるということを覚えておく必要がある。
かさかさタイプとじゅくじゅくタイプで使い分ける水虫の薬

乾性の水虫の場合

乾性の水虫というのは小さな水疱はできるが、あまりじゅくじゅくせず、皮膚は乾燥して皮がむけるものである。この時の薬としては液状のものが一般的である。
市販水虫薬には、ナフタリン誘導体のトルナフテートを用いているものが多い。

乾性の水虫をそのまま放っておくと、角質が次第に厚くなって、皮がむけ、時に亀裂して足が痛くなったり、汗でふやけた状態(湿性水虫)となったり、さらに進行すると化膿してびらん状態となる。そんな状態にならないうちに治すことが大切である。

薬選び方を誤ると症状が悪化する湿性の水虫

水虫も湿性状態だと厄介である。水虫の液状の薬は、薬品を溶かすのにアルコール等を用いているので患部に刺激が強く、かえって症状を悪化させることもある。
湿性の水虫は、まず殺菌性のアクリノール亜鉛華軟膏類を患部に塗布して、じゅくじゅくしたり、化膿してびらん状態の患部を乾燥するようにしてやる。

びらん状態を治してからさきの抗白癖菌剤の等の軟膏類を用いて患部を保護しながら治すのがよい。
しかし、あまりひどく化膿して炎症の強い時には、抗生物質のゲンタマイシンと言草酸べンタメタゾンの合剤であるリンデロンVG軟膏をつけると湿潤、びらん、化膿、炎症を抑える効果がある。

ただしこの軟膏類は要指示薬で勝手に買うことはできない。水虫の予防には、日頃、足など石けんでよく洗い、通気性のよい、むれない靴下を毎日交換し、皮膚を清潔にすることが大事。

主婦湿疹

原因はさまざま、治療法もそれに合わせてさまざま

俗に主婦湿疹というと、家庭婦人の手に発生した湿疹をすべてそう呼んでいるようである。しかし主婦に発生した湿疹様の変化がすべて同じ症状であることもないし、また原因もかなり違ったものがあるので、治療もそれぞれ少しずつ違う方法をとらなければならない。

アトピー性皮膚円
全身性のアトピー性皮膚炎があって、その一部の手に強く症状がでてきたもので、治療はアトピー性皮膚炎に準ずることとなる。アトピーの場合、スキンケアでもかなり改善することもある。こちら
貨幣状湿疹型
この型は指や手の背側に主に小さな水疱から始まって次第に赤い斑点ができ、その中ににやはり水ぶくれができる。その紅斑は小豆くらいから大きな爪の大きさくらいまでである。
治療は、はじめはハイドロコーチゾンと鎮痒剤がよい。皮膚の末梢血管を拡張して薬物の渉透効果を助けるためにビタミンEを配合してある。
同じ薬効を持った薬にエスアランクリームがある。しかし治ってこなければ、早目に少し強力な副腎ホルモン剤で薬を塗ってみる。また水疱が化膿しかけているようであれば、リンデロンVG軟膏がよい。
進行性指掌角皮症
この型は男性には起こらないもので、ホルモンと関係があると考えられている。症状は利手のうちでもっとも使われる人差し指、親指などから始まって、皮膚が硬くなって指紋がなくなるのが特徴である。冬はことに症状が悪化するので、水を使用するときはゴム手袋などで手を冷やさないよう注意し、ハンドクリームなどでつねに手を保護することを心がけたい。

このタイプの皮膚炎を予防するには、すべての水仕事を短時間にすませることが必要である。それと忘れがちなのがシャンプーで、人によっては30~40分も時間をかける人がいるが、これでは手の皮膚はふやけていろいろな障害を起こす原因になってしまう。
最近では、台所用洗剤も手荒れ防止のためにいろいろ工夫されたものが売られている。それでも、いきなりスポンジにふりかけて使うようなことはやめたいものだ。使用濃度が10~20倍にもなるので、必ず規定の濃度に薄めて使用する。

わきが

入浴後にわきの下を毎日消毒するとよい

わきがは体質的な遺伝であり、日本人には比較的少ないので嫌われるが、外国と交流が盛んになった現代ではそれほど気にする人は少なくなった。

思春期になるとわきの下のアポクリン腺という汗腺から油っぼい汗が出て、これに皮膚常在菌が付着すると、その破片が分解を受けて特有の臭いを出すようになる。この臭気を止めるには、制汗と殺菌作用のあるものがよい。市販品ではエイトフォー(花王)のスプレー剤が多く用いられている。

わきがにほ根本的な療法としては手術以外にないが、日常少しでも臭気を抑えるには、なるべくわき毛は剃毛しておき、石けんでわきの下をよく洗い、バンなどを使用してスプレーで噴霧してサリチル酸ミミョウバン散あるいはシッカロールのパウダーを散布してわきの下を汗から守るように心がける。

そして下着類は毎日清潔なものと交換する。1つの方法として、入浴してからクロルヘキジン液で毎日消毒してもかなり効果がある。
また塩化アルミニウム液は刺激のない、制汗、制臭作用が強いわきがの薬である。汗の発散の激しい夏期は特に注意することである

ほくろとガン

悪性のほくろを見分ける4つのポイント

皮膚の変化は目で観ることができるので、気をつけていれば悪い病気も早期発見で助かる。誰にでもあるほくろは、色素細胞母斑と呼ばれて心配することはないが悪性化することもあるのでよく観察しておくこと。

皮膚にできる腫瘍で最もたちの悪い、早期に転移を起こすのは、悪性黒色腫(メラノーマ)である。
早く発見して切り取らないと、再起不能となる。メラノーマ早期発見のために次の項目について観察の目を養っていただき、該当する皮疹があれば皮膚科で診て写っこと。

  1. 皮膚のどこかに黒褐色の皮疹が新しくできてきた。あるいは以前よりあったほくろが最近になって急に大きくなってきた。特に足底を、それから手掌、爪を気をつけて見る(成長の早い黒褐色の皮疹)。
  2. この黒褐色の皮疹は形が不規則で、突出」湾入、凹凸不整がある(形状の不規則性)。
  3. よく観ると漆黒の部分と褐色の部分がまじっている。濃淡不同の皮疹である(色調の不規則性)
  4. 皮疹と健康な皮膚との境界が、はっきりしているところと境界のはっきりしないぼやけているところがある(境界の不規則性)。

肌に出るガン症状

にきび

充分な睡眠、胃腸の健康維持も大切

「にきびは青春のシンボル」というが、まさしくそうで、思春期になって皮脂分泌が盛んに淵なり、皮脂組成の異常を起こしたり、毛孔内の常在菌が増殖して角化が起こって皮脂の出口である毛孔が閉塞されて、にきびとなる。

顔面、特に額、頬、頤に好発し、また胸背部にもみられる。

にきびも、炎症がひどいと化膿して膿疱となる。軽症のときは、角質溶解、殺菌、皮脂分泌の抑制などの作用を持つ硫黄剤の配合されている局方晶のイオウカンフルローションが多用されている。
市販品としては、硫黄と殺菌剤レゾルシン配合のにきび治療剤【第2類医薬品】クレアラシル ニキビ治療薬クリーム レギュラータイプなどが使われる。

塩酸ミノサイクリの抗生物質を用いたミノマイシンローションなどが膿疱状態の時に使用される。しかしこれらの薬は医師の指示の下に使用する。

症状によってはミノマイシンを内服する。一般の注意事項としては、洗顔をして表面のほこりや細菌を洗い落とし、清潔を保つことは大切である。

洗顔には刺激の少ない石けんを用いる。化粧品はなるべく使用しないほうがよい。化粧品中の香料による刺激、化粧品の細粉類は毛孔からの皮脂分泌をさらに閉塞し、症状を悪化.させる。特に油脂性化粧品は使わないほうがよいようだ。

胃腸障害には注意し、便秘は避け、食事では脂肪、香辛料はひかえるようにする。睡眠にも充分注意すべきである。

じんましん

ストレスからくるじんましんもある

じんま疹はある日突然起こるが、大部分のものは初期の治療で数日で治ってしまう。7 じんま疹の原因はたくさん考えられている。
ある特定の食物を食べると、必ずじんま疹が出るということもある。この場合はその食べ物に対してアレルギー性であるという。

一般にさば、いか、こはだのような魚を食べすぎたり、てんぶらを食べすぎたりしたような時に起こることが多く、一過性の消化障害ではないかと考えられている。

湿疹は表皮に起こるが、じんま疹は真皮でむくみが起き、赤く盛りあがる。湿疹のようにブツプツは出ないが、とても揮い。1ヶ月過ぎてもじんま疹が治らない場合が慢性じんま疹である。

こうなると原因を調べて、根本的な対策が必要となってくる。原因は胃炎などの消化器障害、虫歯、慢性扁桃炎、慢性虫垂炎などの化膿性変化がもととなる病巣感染、感冒薬、頭痛薬などの薬疹というような原因のほか、精神的な負担によっても起こるとされている。

また寒さ、温熱によってもじんま疹が起こる人がいる。治療には一過性のじんま疹で、便秘の続いている際には、胃腸の掃除のために軽い下剤をかけるとよい。深量はじんま疹にも便秘にもよい。

次に、じんま疹の時に発生するヒスタミンを抑えるための抗ヒスタミン剤を内服する。日水などがある。抗ヒスタミン剤は眠くなるという副作用がある。じんま疹は原因をさがさないと根本的な治療はできないが、ヒスタミンの発生を抑えるヒスタグロビンの注射を、少し長期間注射するうちに長年のじんま疹が治ってしまうものもある。