BG薬(ビグアナイド薬)糖尿病薬

インスリンの反応を改善する薬で、肝臓で糖が作られるのを抑制して、筋肉で糖が効率よく使われるのを助けます。これによってインスリンの効き目がよくなり血糖値が安定します。

成分名
  • ブホルミン塩酸塩
  • メチホルミン塩酸塩
薬品名
  • ジベトス
  • メトグルコ

BG薬(ビグアナイド薬)とは

肝臓で過剰にブドウ糖が作られ、血中に供給されることが高血糖の一因です。BG薬は、肝臓の過剰な糖の放出を抑え、同時に筋肉や脂肪におけるブドウ糖の取り込みを促して、インスリンへの反応を改善し、インスリンの働きをよくして、血糖値を下げます。
小腸での糖の吸収も抑えます。これらの相乗作用で、1日の血糖値を全体的に下げる効果を発揮します。肥満型の糖尿病にも有効です。

注意点

脱水状態になると、乳酸アシドーシスを起こしたり、腎機能が低下したりすることがあるので、十分な水分補給をしましょう。

お酒を多く飲む人や、他に利尿薬や利尿作用のある薬を服用している人、高齢の人などは特に脱水になりやすいので、注意が必要です。飲酒時は必ず水分を一緒にとり、普段から意識して小まめに水分を補給するように心がけてください。

こんなときはすぐに医師または薬剤師に相談

非常にまれですが、重大な副作用として、乳酸アシドーシスという状態に陥ります。乳酸アシドーシスは、血液中に乳酸が過剰に蓄積して、血液が酸性に傾くことで生じます。

嘔吐や腹痛、筋肉のけいれん、脱力感に始まり、進行すると脱水や低血圧、ショック状態、全身けいれん、傾眠(うとうとする)などの症状が現れ、放置すると死に至ります。症状が現れたら、すぐ医師の診療を受けてください。
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DPP-4阻害薬 糖尿病薬

インクレチンというホルモンの分解を防ぎ、高血糖のときだけインスリン分泌を促す薬です。数年前に登場した新しい薬ですが、現在、血糖降下薬の主流となっています。

成分名
  • シタグリプチン
  • ビルダグリプtンン
  • アログリプチン
  • サキサグリプチン
  • トレラグリプチン
薬品名
  • ジャヌビア
  • グラクティブ
  • エクア
  • ネシーナ
  • トラゼンタ
  • テネリア
  • スイニー
  • オングリザ
  • ザファテック
  • マリゼブ
  • DPP-4阻害薬とは

    食後に血糖値が上がると、腸管からインクレチンというホルモンが分泌されますが、これがすい臓のβ 細胞を刺激してインスリン分泌を促します。

    血液中のDPP-4という酵素にはインクレチンを分解する働きがあります。DPP-4阻害薬は、DPP-4を阻害してインクレチンの分解を防ぎ、インクレチンの作用を持続させます。インスリンの分泌が高まり、高血糖が改善します。

    注意点

    DPP-4阻害薬は高血糖のときだけ効果を発揮するため、単独では低血糖を起こしにくい薬とされています。ところが、SU薬など他の血糖降下薬を併用している場合は、低血糖を起こすことがあります。

    低血糖が起ったら、すぐに糖分(砂糖やブドウ糖など)を摂取してください。副作用が少なく、比較的安全に使えますが、お腹の張りや便秘などの消化器症状が現れることがあります。

    こんなときはすぐに医師または薬剤師に相談

    DPP-4阻害薬は、他の血糖降下薬と併用して処方されることが多い薬です。他の薬と一緒に服用して、頻繁に低血糖を起こすような場合には、薬の種類や服用量の見直しが必要になるので、主治医に相談しましょう。また、腎障害や肝障害のある人の場合は、服用する際には注意が必要です。そこで、定期的に検査を受けて、医師の指示のもとで服用することが大切です。
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    グリニド薬(速効型インスリン分泌促進薬)糖尿病薬

    グリニド薬は、即効型インスリン分泌促進薬と呼ばれます。SU薬と同様、すい臓に直接作用してインスリン分泌を刺激しますが、SU薬よりも作用が早く現れるのが特徴です。

    成分名
    • ナテグリニド
    • ミチグリニド
    • レパグリニド
    薬品名
    • ファステック
    • スターシス
    • グルファスト
    • シュアポスト

    グリニド薬(速効型インスリン分泌促進薬)とは

    グリニド薬は、たSU薬と同様に、すい臓のβ細胞の細胞膜上にあるSU受容体という場所に結合し、インスリンの分泌を促進して血糖値を下げます。

    SU薬よりも体内への吸収が早く、作用が早く現れ、続く時問が短いのも特徴です。食事時のインスリン分泌が不十分で、食後高血糖(食後2時問後の血糖値が140mg/dl以上)になる2型糖尿病患者に用いられます。

    注意点

    グリニド薬は、食後高血糖をピンポイントで改善する薬でおおむね服用後は15~30分で効果が現れ、2~3時間しか持続しません。
    そのため、1日3回毎食直前(食事の10分前)に服用するというルールをきとんと守ることが重要なポイントです。服用してから食事を食べ始めるまでに30分以上たつと、インスリンが分泌されるタイミングがずれて低血糖を起こす可能性があります。

    こんなときはすぐに医師または薬剤師に相談

    グリニド薬はSU薬などに比べて低血糖を起こす危険性は低いとされているものの肝機能や腎機能が低下している人や他の血糖降下薬を併用している場合は、低血糖が起こりやすくなるので、医師や薬剤師に相談するなど注意が必要です。
    重大な副作用としては肝機能障害や心筋梗塞があります。
    重篤な腎機能障害、重症感染症、手術前後、妊婦または妊娠の可能性のある人は使用できません。
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    SU薬(スルフォニル尿素薬)糖尿病薬

    経口血糖降下薬の中では最も古く、40年以上前から使われています。すい臓に作用してインスリンの分泌を促し、血糖の状態にかかわらず1日の血糖値を全体的に下げます。

    成分名
    • アセトヘキサミド
    • クロルプロパミド
    • テキスト
    • グリクロピラミド

    • グリベンクラミド
    • グリクラジド
    • グリメピリド
    薬品名
    • ジメリン
    • アベマイド
    • デアメリンS
    • イグルコン

    SU薬(スルフォニル尿素薬)とは

    血糖値を下げるホルモンであるインスリンは、すい臓のβ 細胞で分泌されます。SU薬は、すい臓のβ 細胞の細胞膜上にあるSU受容体(スルフォニル尿素受容体)という場所に結合し、インスリンの分泌を促進します。
    これによって、服用後短時間で血糖値を下げます。すい臓に直接作用してインスリンの分泌を促すので、血糖値を下げる力は強力です。他のタイプの薬と併用されることも多い薬です。

    注意点

    SU薬の服用を始めても、食事療法や運動療法をしっかり続けることが大切です。

    SU薬でインスリンの分泌量が増えて血糖値が下がると、空腹感が強くなって食べ過ぎを招き、体重が増えやすくなります。肥満になるとインスリンの効きが悪くなり、血糖コントロールがうまくいかなくなり、薬の増量や追加といった悪循環に陥りかねません。食事と運動に注意し、適切な体重を維持しましょう。

    こんなときはすぐに医師または薬剤師に相談

    SU薬は強制的にインスリンを分泌させるので、食事時問がずれたり、病気などで食事量が少なかったりすると、薬の作用が強く現れ過ぎて低血糖を起こしやすくなります。

    動悸や冷や汗、手足のふるえなど低血糖の症状が現れたら、すぐにブドウ糖などを摂取し、頻度が多い場合は、医師や薬剤師に相談してください。発疹やかゆみ、貧血などが現れた場合も、同様です。
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    生殖器の炎症

    経前や排卵期では症状が違ってくる

    女性生殖器からはつねにいろいろな分泌物が膣から排出されている。これをおりものと呼んでいる。正常なおりものは、透明か乳白色をしていて、量などは個人差がある。

    しかし、おりものの色が、淡黄色、淡褐色、ピンク色、褐色といったように色が濃くなったり、色が変わったり、量が増えたり、悪臭をはなったり、外陰部に痒みがあったり、粘膜が赤く腫れたりしたら、なんらかの病気を疑ってよいだろう。

    このような症状を呈する場合は膣炎が多く、子宮に炎症があっても起こるから、女性生殖器の異常の目安にもなる。膣の炎症で多いのは、細菌あるいはトリコモナスという原虫とカンジダというカビの寄生によるものである。いずれも痔く、炎症が進行すると病的なおりものがある。
    難治性の炎症にはアレルギー性とヘルペスウィルスによるものがある。

    月経前や排卵期、妊娠期などにおりものがある場合がある。このような時は、エストロゲンの増量か骨盤内のうっ血によるもので病気ではない。心因性によるものであれば、「精神神経安定剤」を用いるのもよい。

    膣カンジダ再発の薬

    不正出血

    まずきちんと検査して原因をつきとめよう

    一般に周期的な月経以外の出血を不正性器出血という。それが器質的な疾患から生じたものか、あるいは内分泌異常に基づく出血なのか、または全身的な血液疾患によるものなのか、それぞれの症例に応じて対処せねばならない。

    器質的な疾患があって出血する場合としては、子宮筋腫、子宮ガン、外陰部ならびに膣の外傷などがある。血液疾患などによる出血性素因による出血も考慮しなくてはならない。

    いろいろな検査を実施した結果、性器には異常がない。内科的な疾患による出血性素因も否定されるということになるとはじめて、機能性不正性器出血と診断される。

    この場合には性ホルモン剤の投与が有効となる。若年者に多い排卵障害による不正出血は、排卵によってはじめて形成される黄体の成熟が充分でないために、黄体ホルモンの分泌が障害されて不正出血が起こっている。

    黄体ホルモンあるいは黄体ホルモンプラス卵胞ホルモンの投与が有効である。

    熟年婦人の機能性不正性器出血は、卵胞期、中間期、黄体期、月経後に分けて治療されていて、それぞれ卵胞ホルモン、止血剤、黄体ホルモンが有効である。
    月経のあがりがすっきりとしない過長月経には卵胞ホルモン投与が効く。更年期の不正出血は器質的な疾患を考慮して充分な検査を実施し、子宮ガンなどの器質的疾患が完全に否定されてからホルモン療法を行う。一般的には微量の卵胞ホルモンが投与される。

    女性不妊

    不妊の原因は7割が女性側にある

    一般的には、正常な夫婦生活を営むにもかかわらず結婚して2年以上経過しても妊娠しない状態を、不妊症と定義している。既婚者の約10% は不妊で、そのうち男性側に不妊の原因がある男性不妊は約30% 、七70% は女性側に不妊の原因がある女性不妊である。

    不妊に関係した各種の検査を行って器質的な異常を発見できた場合、これが不妊の原因であろうと診断される場合を器質性不妊と呼んでいる。これは治療の対象となる。

    一方検査をいろいろとやってみたが、これという異常を発見できない時には機能性不妊である。原因不明不妊であり、積極的な治療法はないので経過観察を続ける。

    女性不妊の原因は、卵巣、卵管、子宮、腹膜の異常に分けて対処されている。卵巣巣因子としては排卵と黄体形成が確認されなければならない。この2つは基礎体温と超音波断層法で対処できる。

    基礎体温の低温相の終わりかその翌日が排卵日で、卵胞は直径20mmのエコーとして認められる。

    視床下部、下垂体、卵巣の相互調節関係が調和のとれた状態にあるかどうかを評価する方法としては血液中の各種ホルモン濃度(FSH LH 、PRL、E2など)や負荷試験を実施する。

    子宮、卵管、腹膜因子については、子宮卵管造影法、卵管通気法、子宮鏡、腹腔鏡、子宮内膜日付診などによって異常が確認される。

    夫婦双方が各種の検査を受けて正常であると診断されても、膣内へ放出された精子が子宮内へ進入できない場合もある。このような夫婦では、性交後試験を行って頚管粘液中の運動精子数が算定されている。

    薬としては卵巣因子に異常がある場合には無排卵性無月経の場合ソフィアC 、タロミッド、ヒユメゴンが効く。

    プロラクチンの血液中の濃度が高くなると不妊の原因となる。このホルモンは下垂体前葉から分泌されて黄体刺激、乳腺刺激ホルモンとして作用するが血中濃度が高くなると不妊の原因となる。

    したがって、プロラクチンの分泌抑制作用を持った薬は高プロラクテン不妊に有効となり、パーロデルなどが投与されている。

    黄体の成熟が障害されて機能不全の女性には、総合ホルモン剤のメサルモンFが良く効く。卵管に障害のある場合には、マイクロサージャリーによる手術で、顕微鏡で観察しながら卵管の閉塞、狭窄、癒着を修復する。

    頚管粘膜の分泌が障害されると精子の子宮内進入が困難となる。このような不妊には、子宮頚部と腫上皮に選択的に作用する妊娠尿から抽出した女性ホルモンの一種であるエストリール(持田) が効果を発揮する。子宮内膜には作用しないので出血は起こらず、月経周期を乱さない。このクスリで精子進入が不可能な場合には、更に人工授精が行なわれることになる。

    人工授精で成功しない場合には、体外授精が行なわれている。経膣的に超音波エコーで観せんし察しながら発育した卵胞を穿刺吸引して卵子を採取する。精子を加えて受精させ、この受精卵を子宮に移植する。

    漢方製剤としては、月経不順に用いられている当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)を長期間服用すると有効なことがある。

    更年期障害

    更年期障害は病気ではない

    女性の成熟期から老年期へと移行する時期を更年期という。女性としての生殖機能を保持するホルモンの分泌が衰え、月経異常、閉経などの症状に伴って起こるいろいろな精神的、肉体的な障害を更年期障害と呼んでいる。

    個人差もあるが、普通50歳前後で更年期に入る。まったく更年期障害を感じないで経過してしまう人もいれば、症状が重い人もいて、障害の程度はさまざまである。

    一般に更年期を迎えると、まず月経の異常、周期の不順、月経血の量の増減、不正出血などが始まる。これに伴って、動悸、肩コリ、腰痛、のぼせといった自律神経失調症状が、また頭重、頭痛、不眠、ヒステリー、疲れやすい、精神不安定、記憶力や集中力の減退などの精神的障害このようにいろいろな不快感を伴う更年期障害だが、病気ではない。

    更年期を明るく、健康的にのりきるには、これらの障害は生理的な現象であり、時間が経過すれば治るものであると、理解することがまず大切である。したがって、月経の異常などに気がついたら、更年期に伴う症状なのか、それとも子宮ガンそのほかの病気の症状なのかを、必ず専門医に診断してもらう。

    繰り返すが、更年期障害は病気ではない。更年期を無事経過すると、妊娠の心配もなく、むしろ充実した夫婦生活ができる。このような更年期障害の治療に性ホルモン製剤が投与されている。

    女性ホルモン剤の副作用として、乳ガン、子宮内膜ガン、腫上皮ガン、悪性黒色腫、血栓症などの発生が可能性として考えられるので、必ず医師の指示に従っていただきたい。

    更年期障害には、「精神神経安定剤」も有効である。要指示薬なので医師の指示に従うべきである。また婦人病や更年期障害には、昔から漢方薬が「冷え症・血の道の良薬」と称して服用されてきた。

    漢方薬は複雑な女性の生理を多角的に治療し、ゆるやかに効く特徴がある。命の母、は漢方薬が配合されていて、血液の循環をよくし、生理不順を改善し、ホルモンのアンバランスを調整するので、冷え症が治り、頭痛や動悸、のぼせなどにも効果がある。

    これらはいずれも生薬から薬効のあるものの配合成分を抽出して錠剤にしたものである。

    症状がひどい更年期障害には漢方薬が効果的です。
    こちら

    月経不順

    月経不順の原因

    女性の一生は、幼年期、思春期、成熟期、更年期、老年期とたどり、10~16歳が初潮、46~58歳ぐらいで閉経するとされている。

    正常な月経の周期は子宮内膜の状態によって月経期(剥脱期)、増殖期、分泌期と分かれている。

    排卵によって増殖期は分泌期へと変化していく。通常の場合月経周期は28日型のことが多く、規則的なこの周期は視床下部、下垂体前葉、卵巣の三気管が分泌するそれぞれのホルモンによって相互調節関係に組み込まれている。

    卵巣、子宮はもとより体温、乳房、精神状態、自律神経系にまで周期的な変化が認められる。月経不順は視床下部、下垂体、卵巣のどこかに異常があれば起こることになる。ホルモンのアンバランス、子宮・卵巣の異常、精神的・肉体的ストレス、肝・腎・血液などの病気があると治療も複雑多岐にわたる。

    画一的な治療は困難である。ホルモンの分泌異常による月経不順には若年者の無排卵性月経がある。この場合には、女性ホルモンの規則的投与で子宮出血を周期的人工的に誘発してやると、そのうちに月経周期が正常に発来することになる。

    月経が持続してキレが悪く周期も乱れている場合には、機能性子宮出血である場合が多い。このような状態の時には、女性ホルモン剤の投与で10日前後出血を止めておくと、消退出血後には正常周期になる。

    ただし、このような性ホルモンの投与は、医師の指示に従っていただくことになり、勝手なホルモン剤の服用はできない。漢方薬による月経不順の治療にも効果が認められている。この漢方薬は薬局で自由に買うことができるので評判がよい。

    漢方医学的には月経不順は癒血が体内に生じたために起こることを考え、駆瘀血剤が適用される。その代表的な漢方処方は以下のとおりです。

    生理痛の場合の漢方薬処方ガイド
    月経前症候群→桃核承気湯(とうかくじょうきとう)
    月経困難症→芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)
    予防→桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)加味逍遥散(かみしょうようさん)

    生理日を変更したい

    近頃の若い女性は、生理日でも山や海などに出かける人が多くなった。昔は、結婚式の日取りなどを決める場合でも、女性の生理日などを考慮に入れて決めたが、最近ではその心配がまったくなくなった。

    生理日を自由に変えることができる薬が登場したからである。ドオルトン、エデュレンがそれである。黄体・卵胞混合ホルモン剤で効果は抜群である。月経周期の延長や短縮のいずれの働きをもする。便利な話であるが、ホルモン剤の内服というのは慎重な扱いがほしい。無茶な服用は内分泌代謝に悪影響を与えることがしばしばある。
    ホルモン剤は要指示薬である。医師や薬剤師の指示に従って飲む。

    婦人病薬

    要指示薬のホルモン製剤を用いることが多いので気をつける

    妊娠、出産という大切な役割のある女性には、さらに更年期、閉経といった、男性にはない複雑な生理現象に伴う病気や異常が起こり易い。男性も、こうした女性の身体のしくみ、あるいは生理の特徴について知っておいていただきたい。

    最近の医学の進歩にはめざましいものがある。たとえば不妊症の治療には体外授精・胚移楷、顕微授精などを行なう病院も増えており、更年期障害、骨粗鬆症、高脂血症の治療に、女性ホルモン療法を積極的に行なう医師も多くなっている。

    分子生物学の進歩のおかげで、モノクローナル抗体を用いた妊娠検査薬も利用できるようになった。妊娠しているかどうかを、補助的に早く知ることができるので便利である。薬局で売っている。婦人病薬には要指示薬のホルモン製剤が多いので、医師の指示のもとに使用することになる。