切らずに治せる蓄膿症の薬はあるか
鼻の病気で手に負えないものに蓄膿症(副鼻腔炎)がある。黄色の粘液性のうみが出て臭気をもつようになる。その苦痛は鼻だけではおさまらず、ふだんでも頭痛が起こるために思考力が鈍り、子供では勉強嫌いになったりする。
気道の感染源として問題となっている。急性と慢性とがあるが、急性から慢性へと移っていくものが多い。鼻腔のまわりにある副鼻腔中に炎症が起こり、うみがたまるのである。慢性副鼻腔炎の治療には手術療法と薬物療法とがある。粘膜の病変を改善して、排気、排膿を図り、正常な副鼻腔機能が営まれるようになれば完治する。薬物療法の主軸は抗生物質である。また抗炎症作用、抗アレルギー作用に期待をかけて副腎皮質ホルモン剤、抗アレルギー剤も使用される。
また、たんばく分解酵素に抗炎症作用、組織透過促進作用、粘膜修復作用のあることが明らかになり、蓄膿症を切らずに治せるのではないかと期待されている。
蓄膿症や肥厚性鼻炎などによく効く漢方成分が入っている。手術的療法は蓄膿症を根治させる唯一のものである。いずれにしても専門医と相談することが肝要、しろうと診断は厳禁である。