おむつかぶれにはスキンケアで対応する
乳幼児のいわゆるおむつかぶれというのは、おむつを当てている部位に一致して赤くなり、その中に小さい白っぽいぼつぼつがたくさんできる。
はじめは肛門に近いところからできてきて拡大する。おむつかぶれの原因にはいろいろあって一定しないが、一昔前にはアンモニア説があげられた。
つまり尿、大便によって生じたアンモニアの刺激でかぶれると考えられたが、アンモニア貼布試験の結果はこの説に否定的である。おむつの物理的な摩擦による炎症も想定されているが、これだけでは充分な説明は困難である。
一時有名になった皮膚カンジダ症も要因の1つと考えられるが、スキンケアが上手に行なわれる場合にはそれだけで治ってくるのでカンジダ説もあやしいものである。スキンケアの要領は次の点に配慮する。
- なるべくおむつを当てないでおく
- 使い捨て紙おむつを使う
- シャワー、入浴、石鹸で常におむつ部を清潔にしておく
- 外用剤としては、はじめは副腎皮質ホルモンを含まない刺激の少ない軟膏類を塗る
あるいはパウダー類を散布するとよい。コザカイ・Pなどがよい。1日に数回塗擦あるいは散布する。もちろん局所をシャワーなどで清潔にした後で処置する。
スキンケアを続けるにもかかわらず治らない場合は皮膚科で診察してもらうこと。乳幼児の皮膚はデリケートにできていて、皮膚病に一般に使用されている軟膏、液、クリーム等でかえって悪くすることがあるので注意する。