不眠症

不眠症の原因とタイプ

不眠は、いろいろの原因で起こる。暑さ、寒さなどの不適当な部屋の温度や、不快な湿度、換気不充分、騒音、悪臭、光、寝具の変化、さらにはノミ、カ、ハエなど睡眠の敵である。

また、病気による身体的症状、嗜好品や脳の興奮性を高める薬、精神的ショック、感情的ストレスなどでも不眠をきたす。病気による身体的症状にはその治療が先決だが、そうでない、いわゆる常習的な不眠症は睡眠剤がよく効く。

睡眠障害には以下のようなタイプがある。

  1. 寝つきの悪い就眠障害型。
  2. 眠りが全般的に浅く、うつらうつらする熟眠障害型。
  3. 就眠はそれほど悪くないのだが、睡眠時間が短く、夜半から早朝に目が覚めてしまう早朝覚醒型。
  4. 夜を通じて、不眠状態が続いてしまう終夜不眠型。
  5. 昼間は眠っていて、夜になると目がさえて眠れない昼夜逆転型。

などである。通常、これらの睡眠障害に対して、睡眠剤や精神神経安定剤を応用する。

睡眠剤は何がよいか

どうしても眠れないときの睡眠改善薬(睡眠鎮静薬)

現在は、抗ヒスタミン薬、ハーブ、漢方薬の3種類が主流となっています。

睡眠剤は毎日服用していると習慣性がつきやすく、飲まないではいられなくなってくる。その上、服用量も増していく傾向があるため、注意を要する。いたずらな連用は絶対にいけない。

もしどうしても続けて服用する場合には、成分の違うものにかえると比較的に習慣性が生じないですむ。どんな場合にも、睡眠剤の服用は必ず医師や薬剤師の指導に従ってほしい。

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睡眠剤

睡眠が不足すると脳組織中に有害物質が増える

人が生きていくのに、睡眠ほど大切なものはない。快い睡眠が1日の疲労を癒し、明日への活力源となることはいうまでもない。眠れない夜が続くと、仕事のミスが続出する。

夜の眠りが不充分な場合、昼の緊張の持続も悪くなり、気が散って集中できないためである。断眠実験の報告はいろいろあるが、約四昼夜となっている。

つまり人間はここまでが限界で、これ以上眠らずにいれば精神錯乱をひき起こす。人が睡眠をとらねばならない理由として、睡眠が不足すると、脳組織中に有害な物質が増えるからであるといわれている。睡眠中に成長ホルモンが分泌されることもわかってきた。
入眠3時間後に成長ホルモンの分泌がピークになる

睡眠は、自然と眠りにつくのがよい。快適な睡眠を得るには、身体のリズムと生活をあわせ、ストレスをうまく解消し、することが勧められている。だが、どうしても眠れないときは、的松葉杖の力を借りて、急場をしのぐのも一法である。

快眠関連サイト

症状別

慢性関節リウマチ

朝方、手指のこわばりを感じたら疑ってみる

朝方、手指のこわばりを感じたら、疑ってみるリウマチは自己免疫疾患の一種で原因は不明である。わが国の総人口の0.3% がリウマチに罹患していると推定されている。

女性は男性よりもリウマチにかかりやすい。この病気の自覚症状としては、朝方の手指のコワバリが有名である。それから関節の腫脹と痛みがある。このような関節の変化はあちらこちらと関節を移動し、しかも対称的に関節が侵されてゆくのが普通である。最近ではリウマチの薬として、非ステロイド系の鎮痛抗炎症剤が多く用いられるようになった。

薬には次のようなものがある。インテバンP。このクスリはよく使われている。末稗組織でのサイタロオキシゲナーゼの作用を阻止することによってプロスタグランジン(発癌、起炎物質) の生成を抑制し、集痛と抗炎症作用を発挿するとされている。

同じょうな効果を発拝する非ステロイド系貴痛・抗炎症剤には、ナイキサン、ボンタール、などがある。なお、この病気は長い経過をたどることが多いので、医師とよく相談しながら治療することが大切となる。

頭痛

医者に見せなければ危険な「頭痛の原因となる」病気

頭痛は自覚症状として誰でも経験したことのある、もっとも一般的な痛みであるが、原因となる病気はさまざまである。頭痛の多くのものは、放置しても危険はないが、中には、生命の危険を警告していると解釈される頭痛もある。
長く続く場合、あるいは激しい痛みの場況合にはホームドクターに相談することである。
ここでは危険な頭痛の要因となるものを挙げてみる。

くも膜下出血
なんの予告もなく突然激しい頭痛が起こる。後頭部より肩にかけての筋肉が緊張して(項部強直)、ヘソを見ることができなくなる。嘔吐が始まり、意識障害も出てくる。このような場合には薬は無効で脳外科での開頭術が積極的治療となる。
脳腫瘍
腫瘍による圧迫、牽引のために痛みが起こる。この痛みは今日より明日というように日に日に強くなり、知覚、運動障害(視力低下、聴力低下、手足の運動が思うようにできないなど)が出てくる。
てんかんのようなけいれん発作を起こすこともある。初期には、皮質鎮痛剤が有効なこともあるが、だんだんとその効果はなくなってくる。早期に脳外科での手術が適応である。
脳膜炎
この場合には高熱、嘔吐、頭痛、意識障害が認められる。脳膜炎に対する原因的治療法が第一である。鎮痛剤としてはモルヒネが有効。
緑内障
眼球の内圧が高くなったために、痛みが出てくる。この痛みは前頭部痛、眼痛として訴えられる。嘔気を伴い視力、視野の障害も出てくる。放置すると失明の危険がある。一般的な鎮痛剤はほとんど無効で、痛みを取るためには、眼圧を正常値まで下げなくてはならない。
緑内障
血管性頭痛
片頭痛 この頭痛は、血管壁に分布している神経繊維が血管の拡張によって刺激されるために生ずる。炎症性疾患による高熱の際、二日酔い、一酸化炭素中毒などの頭痛はこれに相当する。片頭痛は血管性頭痛の代表的なもので、典型的片頭痛、一般型片頭痛、片麻痺型片頭痛、眼筋麻痺型片頭痛、群発片頭痛などのタイプに分けられている。
緊張型頭痛
この頭痛は頭部から肩にかけて締めつけられるような感じを伴った頭痛で、片頭痛の時の突発的な激しい痛みではない。数日、長い時には数十日も続き、後頭部、側頭部の筋肉に圧痛があり、マッサージ、上半身の体操、入浴、収縮した筋肉の過熱療法が有効である。

痛風

痛風の発作の予感がした時飲む薬・発作が起こった時に飲む薬

その昔、ニュートンも苦しんだという痛風は日本人にはめずらしい病気だという誤解が長い間あった。現在、痛風患者は50万人いるといわれている。この病気は血液中の尿酸の濃度が高くなり(高尿酸血症)、関節や腎臓、尿路、皮下などに尿酸塩が結晶となって析出した結果起こる病気で、特に足の親ゆびの付け根が、ひと晩のうちに赤くなって腫れ(足の発作・ポダグラ)、激しい痛みが続く場合が多い。核酸が体内で分解されると、尿酸となって尿に溶けて体外に排出される。
尿酸値を下げて痛風を治すための知識と習慣

血液1gの中の尿酸の平均は5.7mgであるが、肥満した人は尿酸値が高い。食餌療法と運動が、予防にも治療にも大切である。プリン体を多く含む食品(レバーなどのもつ類、きのこ、肉のエキス・スープ) を避け、水をたくさん飲んで尿量を1日2リットルくらいとし、運動をして標準体重を維持する。発作には必ず予感があるので、これを体得して1秒でも早く飲む。

痛風発作が起こった場合には、薬を内服すればよくなる。食餌療法や運動療法で高尿酸血症の治らない場合には服薬を生涯続けることになる。このような痛風治療剤としては、尿酸利尿剤と尿酸生合成抑制剤がある。腎臓に尿酸の結晶がたまるようになると腎不全を起こす。痛風の自覚症状がなくても、血液中の尿酸が10mg/dlになれば必ず尿酸低下薬を服用すること。8mg/dl以下の場合には食事療法をして定期的な検査を続けることでよいが、主治医に相談して決める。

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歯痛

薬で内圧を下げ、患部を冷やす

虫歯がもとで歯髄炎を起こして痛みを訴えることが一番多い。この痛みに対しては、患部の炎症を開放して内圧を下げることが第一で、ついで患部を冷やすと痛みはほとんど止まる。薬としては、セデスボルタレンなどがよく効く。
坐剤もある。

神経痛

「数秒間だが激烈な痛み」をやわらげるために

これは、一定の神経支配領域に起こる、発作性反復性の激烈な数秒間の痛みである。

誘因のあることが多く、誘発部位の刺激で惹起されるものがある。代表的な神経痛は、三叉神経痛、舌咽神経痛、大後頭神経痛、肋間神経痛、坐骨神経痛である。

三叉神経痛

この痛みは顔面の疼痛で下顎にくることが一番多い。治療薬としては抗けいれん剤のテグレトール、アレビアチンが有効で、普通の鎮痛剤はほとんど無効である。

舌咽神経痛

食事の際の嚥下運動で、舌根、咽頭、扁桃の部分から、下顎、耳、後頭部に向かって放散する痛みである。薬は前記の抗疼痛薬が効くが、舌咽神経の切断術が根治手術である。

大後頭神経痛

後頭部より肩にかけて痛みが走る。服薬は前記抗けいれん剤が効くが、神経ブロックがすすめられる。

肋間神経痛と坐骨神経痛

この神経痛は多くの場合、症候性神経痛である。原因のある場合にはその疾患の治療が優先するが、なにはともあれ痛みを止める場合には、前記抗けいれん剤にボルタレンなどの鎮痛剤を加えて服用する。
坐骨神経痛で筋肉のコリのある場合にはロバキシンなどの筋弛緩剤を加える。

筋肉の腫れと痛み

貼る、塗る、薬の数々

スポーツのあとに筋肉や関節が痛みだし、腫れた場合や肩の筋肉の痛みに、また打身、ねんざなどの痛みに、昔から使用されている貼布薬には、トクホンサロンパスなどがあり、サリチル酸メチル、メントールなどを含有し、鎮痛・消炎作用がすぐれている。

風呂上がりに筋肉の痛んでいるところに貼布する。他に液状の薬もあるが効果は同様である。

打身、ねんざ、腰痛、筋肉痛、リウマチ、神経痛などには、布に薬を塗布したパップ剤のパテックスなどがある。主成分はサリチル酸メチル、ヵンフル、メントールなどで、鏡痛・消炎作用を期待した製品である。

鎮痛剤

痛みのメカニズム

「痛み」とは、全身のほとんどすべての部位に分布する神経末端の受容器が刺激されて起こる感覚で、大脳皮質の痛覚中枢において「異常状態発生」がキャッチされたことを意味している。

痛みがどのようなメカニズムで起こってくるかについては不明の点が多い。最近ではヒスタミン、プロスタグランジンなどの発病物質と痛みの関係が研究されている。
痛みの持続する場合には、なにはともあれ鎮痛剤によって痛みをとることが先決で、それから「どうして痛くなったのか」を追究することになる。ただ単に痛みがなくなったからと、安心するわけにはいかないのである。鎮痛剤は3つに大別される。

皮質性鎮痛剤

この薬は大脳皮質の痛覚中枢に作用して鎮痛効果を発揮する。モルヒネに代表される薬である。

視丘性鎮痛剤

この薬にはアスピリン、フェナセチン、スルピリンなどよく知られているものが多い。解熱剤としても使われる。間脳にある視丘体に作用する。

末梢性鎮痛剤

末梢の受容器から中枢に向かう痛覚伝導路に作用する薬で、コカイン、新しい非ステロイド系鏡痛・抗炎症剤がこれに相当する。

鎮痛剤一覧

皮膚の老化

皮膚をいつまでも若く保つための三大条件

皮膚は常に外界にさらされていて物理的、化学的な外来刺激を受け続けている。皮膚の老化に影響を与える因子としては、

  1. 遺伝的支配によるもの
  2. 全身的な疾患などの内因的要素
  3. 外因的要素である栄養、環境、精神的ストレス

などが指摘されている。
皮膚の老化を止めることはできないが、老化を促進しないように心がけることが、肌の若さを保つ秘訣になる。次の3つを心がけていただきたい。

  1. 直射日光を避ける
  2. 皮膚老化の最大の敵は直射日光に1% の割合で含まれている紫外線である。この紫外線の線量も、フロンガスそのほかの影響で紫外線を吸収する役割を持つオゾン層が破壊されて増加の傾向にあるといわれている。

    地球環境を守るためにも私たちはオゾン層の破壊防止に協力しなければならない。海水浴に行って直射日光に曝されると、数時間後には皮膚が赤くなって日焼けが始まる。数日後には赤くなった紅斑はだんだんと消えて褐色の色素沈着に置き換わってくる。

    同時に皮膚の角質層も厚くなる。紫外線の傷害を少なくするための防御反応が起きたわけである。このような紫外線の傷害を繰返し受けている顔、腕、手背、頚部ではそばかすやしみができてくる。

    われわれ日本人では皮膚のメラニン色素が多いのでそれ程問題にされていないけれども、紫外線に曝され続けると遺伝子がたたかれて皮膚癌の発生することもある。
    直射日光は極力避けるように心掛けよう。紫外線を遮断するために顔や腕などに塗るサンケア用品が市販されている。自分の肌にあった化粧もかなり効果がある。

  3. 皮脂膜を大切にしよう
  4. 皮膚は脂質と汗(水分)とが混合して乳化した状態の皮脂膜で被覆されている。皮脂膜は、皮膚の最外層の角質層を保護してその剥脱を防ぎながら、皮下組織より拡散してきた水分の蒸発を抑え、角質層に柔軟性を与えてひび、あかぎれにならないように予防をしている。
    大切な皮脂膜であるけれども時間の経過とともに、ほこり、細菌による汚染が進む。更には皮脂膜の脂質成分も空気中の酸素や日光によって過酸化脂質へと変性する。

    この過酸化脂質が皮膚の細胞の老化あるいはメラニン色素の形成に関与しているといわれているので、ほこり、細菌とともに早く取除く必要がある。洗顔、入浴、石鹸、洗顔クリームが必要となる。石けん類は脂性肌用(男性に多い)と乾性肌用に分けられている。

    皮膚が乾燥してかさかさになる冬場にはひびやあかぎれができてくる。保湿効果のある尿素を含むウレパール、ヒルドイド軟膏がある。最近は、保湿効果の高い物質(ヒアルロン酸、水溶性コラーゲン、レシチン、スクワラン)を含む外用剤も市販されている
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  5. 日常生活での常識的な健康法を守る
  6. 睡眠、食事、運動並びに節酒、禁煙、精神的ストレスを避けるなど、健康的な日常生活を続けることが大切。日常生活で無理なことを続けると顔や肌が荒れてくる。