点眼薬の「有効期間」にはとくに気をつけたい
どこの家庭にも目薬、オキシドール、噴霧式の点鼻薬などは常備薬としておいてあるだろう。ただし、期限が切れていると知らずに使用していないだろうか。
目の粘膜や角膜は身体の諸器官の中でも最も敏感な部分である。適応を誤ると病状の悪化をみるだけでなく、他の眼病を誘発したり、時には失明してしまうことさえある。
点眼薬は目の保健や眼病の治療に広く一般家庭で気軽に常用されているが、注意深い使用が望ましい。長期間使用しても改善がみられない時には、専門医を受診すべきである。
角膜疾患や緑内障などのむずかしい病気を除いて、家庭で治療できる目の疾患には次のようなものがある。つかれ目、のぼせ目、くもり目、かすみ目、はやり目(結膜炎)、やに目、にごり目、なみだ目、はれ目、ものもらい(麦粒腫)、ゴロゴロする目、ほし目(フリクテンといい、失明することもある)、だれ目、雪目(強い雪の反射で目が痛む)。
一般には1日5~6回、2~3滴ずつ点眼する。点眼薬は無菌的に調製してある製剤なので、薬液の中に保存剤が入っているが、容器の先がまつげやまぶたに触れたり、患部に容器の先を入れて点眼すると、目やにや化膿菌、雑菌、細菌で汚染され、薬液が使用できなくなるので注意する。
また保存中に澱や結晶の出たものは使用しない。人によっては点眼液の配合薬にアレルギー症状を起こすこともあるので、薬物に敏感な人は1~2度使用した時点で反応をみてみよう。
また、目にゴミが入った時など、むやみに目薬を使用するよりは、流水で洗った方がよいこともある。目に異物が入った時は水洗いは生理食塩水(0.9% ) を用い、湿布には糊酸水(2% )、アクリノール(殺菌剤0.1%) が使用される。
もちろん使用期限の過ぎたものは使用しない。小児、幼児の手の届かない清潔な場所に保管することが望ましい。
目の乾きをとるのは防腐剤フリーの目薬