心臓にいい市販薬 心臓の不安による動悸・息切れ・むくみに効く薬を紹介します。心臓の不安からくる動悸、息切れ、むくみといった症状に対する市販薬の成分、および漢方薬について解説します。
【重要なお知らせ】 市販薬は一時的な症状の緩和を目的としており、心臓の疾患(不整脈、心不全など)が原因である可能性も考えられます。症状が続く場合、悪化している場合、または胸の痛みや意識の消失を伴う場合は、直ちに医療機関(循環器内科など)を受診してください。
心臓にいい市販薬
1. 動悸・息切れに効く主な生薬成分(救心など)
動悸や息切れの改善を目的とした生薬製剤には、心臓の働きを助ける「強心作用」や、精神的な緊張を和らげる「鎮静作用」を持つ成分が配合されています。
- 蟾酥(センソ):心筋の収縮力を高めて血液循環を改善し、酸素不足の解消や余分な水分排出を助ける強心作用があります。動悸や息切れ、気付けに効果が期待されます。
- 牛黄(ゴオウ):末梢の血液循環を改善し、心臓の働きを助けます。動悸や息切れ、気付けに用いられます。
- 羚羊角末(レイヨウカクマツ):鎮静作用があり、ストレスなどからくる神経の緊張や動悸を和らげる目的で配合されます。
- 人参(ニンジン):強壮作用を持ち、気力や活力を高めることで、体力低下による動悸や息切れの改善を助けます。
- 真珠(シンジュ)、沈香(ジンコウ):主に鎮静作用を持ち、神経の緊張や不安感を和らげ、動悸を鎮めます。
2. 動悸・息切れ・むくみに効く主な漢方薬
漢方薬は症状や体質(証)に合わせて選ばれ、体全体のバランスを整えることで症状を改善します。
- 柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
- 適用症状と体質:比較的体力があり、精神不安やイライラ、不眠、便秘などを伴う動悸に使用されます。
- 主な作用:「気」の巡りを整え、神経の高ぶりや精神不安を鎮めることで動悸を和らげます。
- 苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)
- 適用症状と体質:体力中等度以下で、めまい、ふらつき、のぼせ、動悸、息切れがある方に適しています。
- 主な作用:体内の「水」の代謝を改善し、水分のめぐりを整えることで、動悸や息切れ、それに伴うめまいを和らげます。
- 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
- 適用症状と体質:体力虚弱で、冷え性、むくみ、めまい、頭重などがあり、特に女性の生理不順などを伴う動悸に使用されます。
- 主な作用:血液循環を改善し、「血(けつ)」を補い、余分な水分を排泄することで、冷えやむくみを改善します。
むくみ(浮腫)への漢方の作用
漢方薬は体内の「水(すい)」の滞りや偏りを改善することでむくみに効果を発揮します。苓桂朮甘湯や当帰芍薬散などがこの作用を持ちます。
3. 薬剤師への相談をおすすめします
市販薬を選ぶ際は、自身の症状がどのような時に起こるのか、他にどのような症状(めまい、冷え、不眠など)があるのかを詳しく伝え、お近くの薬局やドラッグストアの薬剤師に相談してください。
特に強心作用のある成分や、複数の薬を服用している場合は、必ず専門家に相談の上で購入・服用してください。
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