ACEは、血圧を下げる物質であるアンジオテンシンンⅡが体内でつくられるのを阻害します。この作用によって血管を広げ、腎臓からのナトリウムの排出を促して血圧を下げます。
- 成分名
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- エナラプリル
- ペリンドプリル
- ミダプリル
- テモカプリル
- リシノプリル
- カプトプリル
- 薬品名
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- レニベース
- コバシル
- タナトリル
- エースコール
- エースコール
- ロンゲス
- ゼストリル
- カプトリル
ACE(ACE阻害薬)とは
血圧を上げる生理活性物質であるアンジオテンシンⅡは、体内でアンジオテンシン変換酵素の作用を受けて作られます。ACEは、この酵素の働きを妨げて、アンジオテンシンⅡの産生を阻害し、血圧を下げます。ACEは血圧を下げる他、心不全や腎障害の治療にも有効であることが確認されています。
また、副作用のからせき空咳を利用して、高齢者の囁下障害に用いることもあります。
注意点
ACEを服用する人の20~30%程度に、コホコホとした空咳、(たんがからまない咳)が現れます。これは、薬が作用する過程で、体内にブラジキニンという物質が増えるためです。
空咳がつらい場合や声がれが続く場合は、別の薬への変更も考えられるので、医師か薬剤師に相談しましょう。また、ACEは塩分過多の状態では効果が弱いとされているので、塩分摂取を控えることも大切です。
こんなときは医師・薬剤師に相談
慢性心不全の人がACEを初めて服用すると、最初は急激な血圧低下を起こすことがあるので、血圧が安定するまで注意が必要です。
ACEには、重大な副作用として、血管性浮腫が現れることがあります。呼吸器に血管性浮腫が生じると、物が飲み込みにくい、息苦しいといった症状が現れます。症状がみられたら、すぐ医師に相談してください。